私の父は 私が24歳の時に亡くなりました
その24年間の中で 父と一緒に暮らしたのは
10年たらずでした
家庭の事情で 一緒に暮らすことが出来ず
私は 母方の祖父母や伯父 伯母夫婦に
育てられました
ちょうど 私が19歳のとき 半年ほど
一緒に暮らしました
その時 父は 私のために 成人式の着物を
購入してくれました
成人式の日
父は母や祖父母 伯父伯母の所を
車で回ってくれて 私の晴れ姿を
みんなに見せてくれて
写真を撮ってくれました
その時は あまり嬉しいとは思わずに
いました
それから しばらくして 何かの原因で
父とケンカをし
父のところから出て
一人で暮らすようになりました
それから一緒に暮らすことなく
父は病気にかかり いなくなりました
あれから何十年かたち
娘の成人式になりました
娘には着物は あまり着る機会が
ないだろうとレンタルにしました
けれど 父から買ってもらった あの着物は
まだタンスの中にありました
ただ 娘に着せるには 色あせてしまっていて
無理でした
よし!娘にその着物を着せて写真だけでも
撮ろうと考え 着付けをしてもらい
写真を撮ってもらいました
着付けが終わり
着物を着た娘の姿を見て なんだか
泣けてきました
小さな頃は ほんとに 優しかったけれど
とんでもなく めちゃくちゃな
お父さんだった
けれど 何もしてやれてないと思ったのか
本当に高価な着物を買ってくれた
そこには 娘を思う父の愛情があったのだと
思い
父を思い また娘の成長を思い
涙があふれて止まりませんでした
あまり一緒にはいられなかったから
親孝行できずにごめんね
どんなお父さんでも
私にとっては たった一人のお父さんよ
ほんとにありがとう
父の日に、、、